>   漢詩   >   唐詩選   >   巻五 七律   >   奉和聖製従蓬萊向興慶閣道中留春雨中春望之作応制(李憕)

奉和聖製従蓬萊向興慶閣道中留春雨中春望之作応制(李憕)

奉和聖製従蓬萊向興慶閣道中留春雨中春望之作応制
聖製せいせい蓬萊ほうらい興慶こうけいむか閣道中かくどうちゅう留春りゅうしゅんにて、雨中うちゅうしゅんぼうさく」にたてまつる 応制おうせい
ちょう
  • 七言律詩。催・臺・來・開・才(平声灰韻)。
  • 聖製 … 天子の作られた詩歌。御製ぎょせい
  • 蓬萊 … 宮殿の名。東のだい大明宮の別名。
  • 興慶 … 宮殿の名。南の内裏興慶宮。
  • 閣道 … 高架の廊下。二階造りの渡り廊下。
  • 留春 … 小宮殿の名。留春閣。「去りゆく春を惜しむ」とする解釈もある。
  • 雨中春望 … 春雨にけぶる屋外の風景を望む。
  • 応制 … 天子の命令によって作った詩文。
  • この詩と同じ題の詩が王維にもある。
  • 李憕 … ?~755。盛唐の詩人。山西省の太原文水ぶんすいの人。現存する詩はわずか3首のみ。ウィキペディア【李チョウ】参照。
別館春還淑氣催
別館べっかん はるかえってしゅくもよお
  • 別館 … 別邸。興慶宮を指す。
  • 淑気 … 春のめでたい空気。
三宮路轉鳳皇臺
三宮さんきゅう みちてん鳳皇台ほうおうだい
  • 三宮 … ここでは蓬萊宮内の三つの宮殿を指すものと思われる。異説あり。
  • 鳳皇台 … 詳細は不明。
雲飛北闕輕陰散
くもんで北闕ほっけつ軽陰けいいんさん
  • 北闕 … 北の宮門。
  • 軽陰 … うっすらとしたかげり。
雨歇南山積翠來
あめんで南山なんざん積翠せきすいきた
  • 南山 … 終南山。
  • 積翠 … 山の木々の葉が積み重なって見えることの形容。
御柳遙隨天仗發
御柳ぎょりゅうはるかに天仗てんじょうしたがってはっ
  • 御柳 … 宮城をめぐる堀に沿って植えられた柳。
  • 天仗 … 天子の行幸を護衛する儀仗。
林花不待曉風開
林花りんか暁風ぎょうふうたずしてひら
  • 林花 … ここでは御苑の林の花。
  • 暁風 … 明け方に吹く風。「晩風」に作るテキストもある。則天武后が上苑に遊ぼうとして、「暁風の吹くを待つなかれ」と命じたら、夜の明ける前に花がすべて咲いたという伝説をふまえる。
已知聖澤深無限
すでる 聖沢せいたくふかくしてかぎきを
  • 聖沢 … 天子の恩沢。
更喜年芳入睿才
さらよろこぶ 年芳ねんぽう睿才えいさいるを
  • 年芳 … 春の花。
  • 睿才 … すぐれた才能。ここでは天子の文才をいう。
歴代詩選
古代 前漢
後漢
南北朝
初唐 盛唐
中唐 晩唐
北宋 南宋
唐詩選
巻一 五言古詩 巻二 七言古詩
巻三 五言律詩 巻四 五言排律
巻五 七言律詩 巻六 五言絶句
巻七 七言絶句
詩人別
あ行 か行 さ行
た行 は行 ま行
や行 ら行