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幽州夜飲(張説)

幽州夜飮
ゆうしゅういん
ちょうえつ
  • 五言律詩。林・心・音・深(平声侵韻)。
  • 幽州 … 今の北京の西南、涿県たくけんのあたり。ウィキペディア【幽州】参照。
  • 張説 … 667~730。初唐の詩人、政治家。あざな道済どうさい、またはえつ。洛陽(河南省)の人。永昌元年(689)、賢良方正科の科挙に主席で合格。太子校書郎から鳳閣舎人、中書令(宰相)などを歴任し、えん国公に封ぜられた。『張説之文集』二十五巻がある。ウィキペディア【張説】参照。
涼風吹夜雨
涼風りょうふう 夜雨やう
  • 涼風 … ここでは「すずしい風」ではなく、つめたい風。
蕭瑟動寒林
蕭瑟しょうしつとして寒林かんりんうごかす
  • 蕭瑟 … 物寂しいさま。
  • 寒林 … 葉が落ちて寒々とした冬の林。
正有高堂宴
まさ高堂こうどうえん
  • 高堂 … 高い座敷。
能忘遲暮心
遅暮ちぼこころわす
  • 遅暮心 … ここでは左遷され朝廷で活躍できず、次第に老い衰えてしまったことを悲しむ心。
軍中宜劍舞
軍中ぐんちゅうよろしく剣舞けんぶすべし
塞上重笳音
さいじょう 笳音かいんおもんず
  • 笳音 … 胡笳の音。胡笳はあしの葉を巻いて作った笛で、悲しい音色を出す。
不作邊城將
辺城へんじょうしょうらずんば
  • 辺城 … 辺境の町。
誰知恩遇深
たれ恩遇おんぐうふかきをらん
  • 恩遇 … みかどの恩寵。
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