六韜 武鋒第五十二
武王問太公曰、凡用兵之要、必有武車、驍騎、馳陳、選鋒。見可則撃之。如何而可撃。
武王、太公に問うて曰く、「およそ兵を用うるの要は、必ず武車、驍騎、馳陳、選鋒あり。可を見ればすなわちこれを撃つ。いかにしてか撃つべき」。
太公曰、夫欲撃者、當審察敵人十四變。變見則撃之。敵人必敗。
太公曰く、「それ撃たんと欲する者は、まさに審かに敵人の十四の変を察すべし。変見わるればすなわちこれを撃て。敵人必ず敗れん」。
武王曰、十四變可得聞乎。
武王曰く、「十四の変、聞くを得べきか」。
太公曰、敵人新集可撃。人馬未食可撃。天時不順可撃。地形未得可撃。奔走可撃。不戒可撃。疲勞可撃。將離士卒可撃。渉長路可撃。濟水可撃。不暇可撃。阻難狹路可撃。亂行可撃。心怖可撃。
太公曰く、「敵人新たに集まるは撃つべし。人馬いまだ食わざるは撃つべし。天時順ならざるは撃つべし。地形いまだ得ざるは撃つべし。奔走するは撃つべし。戒めざるは撃つべし。疲労するは撃つべし。将、士卒を離るるは撃つべし。長路を渉るは撃つべし。水を済るは撃つべし。暇あらざるは撃つべし。阻難狭路は撃つべし。行を乱るは撃つべし。心怖るるは撃つべし」。