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太公望

太公望たいこうぼう
  • 出典:『史記』斉太公世家(ウィキソース「史記/卷032」参照)
  • 解釈:魚釣りをする人。釣り好きな人。周の賢臣、呂尚の号。りょしょうはかつてすいの岸辺で毎日釣りをしているところを文王に見出された。このことから、魚釣りをする人をこう呼ぶようになった。「太公望」の名は、文王の祖父(太公)が待ち望んでいた人物という意。ウィキペディア【呂尚】参照。
  • 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
呂尚蓋嘗窮困、年老矣、以漁釣、奸周西伯。西伯將出獵、卜之。曰、所獲非龍、非彲、非虎、非羆、所獲霸王之輔。
りょしょうは、けだかつきゅうこんし、としいたり。ぎょちょうもっしゅう西伯せいはくもとむ。西伯せいはくまさでてかりせんとし、これぼくす。いわく、ところは、りゅうあらず、あらず、とらあらず、あらず、ところは、おうたすけなり、と。
  • 漁釣 … 魚釣り。
  • 西伯 … 文王。
  • 奸 … 「干」に同じ。求む。
  • 卜 … うらなう。
  • 彲 … みずち。想像上の動物。黄色い竜。または、角のない竜。
  • 羆 … ひぐま。
  • 輔 … 補佐。
於是周西伯獵。果遇太公於渭之陽。與語大説曰、自吾先君太公曰、當有聖人適周。周以興。子眞是邪。吾太公望子久矣。故號之曰太公望。載與俱歸、立爲師。
ここいてしゅう西伯せいはくかりす。たして太公たいこうきたう。ともかたりておおいによろこび、いわく、先君せんくん太公たいこうよりいわく、まさ聖人せいじんりてしゅうくべし。しゅうもっおこらん、と。まことれならんか。太公たいこうのぞむことひさし、と。ゆえこれごうして太公望たいこうぼうう。せてともともかえり、ててす。
  • 渭之陽 … 渭水の北岸。陽は川の北側。また、山の南側。
  • 説 … 「悦」と同じ。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句