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労して功無し

ろうしてこう
  • 出典:『荘子』天運(ウィキソース「莊子/天運」参照)、『荀子』正名(ウィキソース「荀子/正名篇」参照)、『管子』形勢(ウィキソース「管子/第02篇形勢」参照)
  • 解釈:苦労ばかりで効果がない。骨折り損のくたびれ儲け。
  • 荘子 … 十巻三十三篇。戦国時代の思想書。内篇は荘周、外篇・雑篇は後学の著作と考えられている。成立年代不詳。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。『なんしんきょう』とも。ウィキペディア【荘子 (書物)】参照。
  • 荀子 … 二十巻三十二篇。戦国時代の思想書。荀況じゅんきょう著。成立年代不詳。漢の劉向りゅうきょう(前77~前6)によってまとめられた。孟子の「性善説」に反対し、「性悪説」が説かれている。ウィキペディア【荀子】参照。
  • 管子 … 政治論の書。もとは八十六篇あったが、現存は七十六篇。春秋時代、斉の管仲(?~前645)の著と伝えられる。成立年代は不明。政治・経済・軍事などの諸問題について論じている。ウィキペディア【管子】参照。
〔荘子、天運〕
今蘄行周於魯、是猶推舟於陸也。勞而無功、身必有殃。
いましゅうおこなわんことをもとむるは、ふねりくすがごときなり。ろうしてこうく、かならわざわいらん。
  • 蘄 … 求める。祈り求める。
〔荀子、正名〕
故窮藉而無極、甚勞而無功、貪而無名。
ゆえきゅうしゃしてきょくく、はなはろうしてこうく、むさぼりてし。
  • 窮藉 … 「きゅうせき」とも読む。一所懸命に弁じる。力を窮めて践み行う。
  • 無極 … 中正の趣がない。要領を得ない。
  • 貪 … 名聞を貪る。
〔管子、形勢〕
與不可、彊不能、告不知、謂之勞而無功
不可ふかくみし、のうい、不知ふちぐるは、これろうしてこうしとう。
  • 不可 … 不善であること。性格の悪い人間。
  • 与 … 交際する。
  • 不能 … 能力のない者。
  • 彊 … 無理いする。
  • 不知 … 自分を理解してくれない者。
  • 告 … 説得する。
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た行 な行 は行
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論語の名言名句