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門前市を成す

門前（もんぜん）市（いち）を成（な）す
  • 出典：『漢書』鄭崇（ていすう）伝（ウィキソース「漢書/卷077」参照）
  • 解釈：その家を出入りする人が非常に多いことの喩え。「門庭市の若（ごと）し」とも。
  • 漢書 … 百二十巻。前漢の歴史を記した歴史書。後漢の班（はん）固（こ）の撰著。二十四史の一つ。ウィキペディア【漢書】参照。
  • 鄭崇 … 前漢末の人。生没年不詳。字（あざな）は子游。高密（今の山東省濰坊市高密市）の人。しばしば哀帝に諫言し、最後は獄死した。ウィキペディア【鄭崇】参照。
上責崇曰、君門如市人、何以欲禁切主上。崇對曰、臣門如市、臣心如水、願得考覆。
上（しょう）、崇（すう）を責（せ）めて曰（いわ）く、君（きみ）が門（もん）、市（し）人（じん）の如（ごと）し、何（なに）を以（もっ）て主（しゅ）上（じょう）を禁切（きんせつ）せんと欲（ほっ）すと。崇（すう）対（こた）えて曰（いわ）く、臣（しん）が門（もん）は市（いち）の如（ごと）し、臣（しん）が心（こころ）は水（みず）の如（ごと）し、願（ねが）わくは考覆（こうふく）せらるるを得（え）ん、と。
  • 上 … 君主。天子。帝。ここでは哀帝を指す。
  • 崇 … 鄭崇。
  • 市人 … 商人。または町の人。
  • 主上 … 天子・君主の敬称。
  • 禁切 … 厳しくとどめる。厳禁する。ここでは哀帝を厳しく諫めるの意。
  • 考覆 … 調べる。
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