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管を以て天を窺う

かんもってんうかが
  • 出典:『史記』へんじゃく伝(ウィキソース「史記/卷105」参照)、『荘子』秋水(ウィキソース「莊子/秋水」参照)
  • 解釈:管の穴から天をのぞく。視野が狭いこと。管見。
  • 史記 … 前漢の司馬遷がまとめた歴史書。二十四史の一つ。事実を年代順に書き並べる編年体と違い、人物の伝記を中心とする紀伝体で編纂されている。本紀十二巻、表十巻、書八巻、世家三十巻、列伝七十巻の全百三十巻。ウィキペディア【史記】参照。
  • 荘子 … 十巻三十三篇。戦国時代の思想書。内篇は荘周、外篇・雑篇は後学の著作と考えられている。成立年代不詳。『老子』の思想を継承し、道家思想を発展させたもので、内篇の中の逍遥遊・斉物論の二篇が最も重要である。『なんしんきょう』とも。ウィキペディア【荘子 (書物)】参照。
〔史記、扁鵲伝〕
扁鵲仰天歎曰、夫子之爲方也、若以管窺天、以郄視文。
へんじゃくてんあおぎてたんじていわく、ふうほうたるや、かんもってんうかがい、げきもっあやるがごとし。
  • 扁鵲 … 戦国時代、ていの名医。ウィキペディア【扁鵲】参照。
  • 郄 … 「隙」と同じ。すき間。
  • 文 … 模様。
〔荘子、秋水〕
子乃規規然、而求之以察、索之以辯。是直用管闚天、用錐指地也。不亦小乎。
すなわ規規然ききぜんとして、これもとむるにさつもってし、これもとむるにべんもってす。かんもちいててんうかがい、きりもちいてすなり。しょうならずや。
  • 子 … あなた。
  • 規規然 … こせこせしたさま。
  • 察 … 推察。
  • 弁 … 弁論。
  • 用錐指地 … きりで地を突きさしてその深さを測る。
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論語の名言名句