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一挙手一投足

一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそく
  • 出典:『唐宋八家文読本』巻三、韓愈「科目に応ずる時、人に与うる書」(ウィキソース「應科目時與人書」参照)
  • 解釈:手を挙げたり足を動かしたりする、ちょっとした一つ一つの動作。
  • 唐宋八家文読本 … 三十巻。清の沈徳潜しんとくせん(1673~1769)の編。乾隆四年(1739)成立。唐宋八大家(韓愈・柳宗元・欧陽修・蘇洵・蘇軾・蘇轍・そうきょう・王安石)の散文を集め、各作品に諸家の評釈、編者の評釈を付したもの。
  • 韓愈 … 768~824。中唐の詩人・文章家。河陽(河南省孟州市)の人。あざな退たいしょうれい(河北省)の人と自称した。おくりなは文公。貞元八年(792)、進士に及第。唐宋八大家のひとり。柳宗元とともに古文復興につとめた。『韓昌黎集』四十巻、『外集』十巻がある。ウィキペディア【韓愈】参照。
月日、愈再拜。天池之濱、大江之濆、曰有怪物焉。
月日げつじつ再拝さいはいす。てんひん大江たいこうふんいわ怪物かいぶつり。
  • 天池 … ここでは海のこと。
  • 濆 … みぎわ。ほとり。
  • 怪物 … 龍を指す。
……然其窮涸不能自致乎水、爲獱獺之笑者、蓋十八九矣。如有力者哀其窮而運轉之、蓋一擧手一投足之勞也。
……しかれどもきゅうしてみずかみずいたすことあたわず、獱獺ひんだつわらいとものけだじゅうはっなり。ゆうりょくものきゅうあわれんでこれ運転うんてんするは、けだ一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそくろうならん。
  • 窮涸 … 水がかれはてる。
  • 獱獺 … かわうそ。
  • 運転 … 運び動かす。
……聊試仰首一鳴號焉。庸詎知有力者不哀其窮、而忘一擧手一投足之勞、而轉之清波乎。
……いささこころみにこうべあおぎてひとたび鳴号めいごうす。庸詎いずくんぞゆうりょくものきゅうあわれみ、一挙手いっきょしゅ一投足いっとうそくろうわすれて、これせいてんぜざるをらんや。
  • 鳴号 … 泣き叫ぶ。
  • 清波 … 清らかな波。
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た行 な行 は行
ま行 や行 ら行・わ
論語の名言名句