断腸

断（だん）腸（ちょう）

世説新語 … 三巻。南北朝時代、宋の劉（りゅう）義（ぎ）慶（けい）（403～444）の編。後漢末から東晋末にいたる知識人の逸話を収録したもの。ウィキペディア【世説新語】参照。
黜免 … 官職をやめさせること。罷免。

桓公入蜀、至三峽中。

桓公（かんこう）蜀（しょく）に入（い）り、三（さん）峡（きょう）の中（うち）に至（いた）る。

部伍中有得猿子者。

部伍（ぶご）の中（なか）に猿（えん）子（し）を得（う）る者（もの）有（あ）り。

其母縁岸哀號、行百餘里不去。

其（そ）の母（はは）岸（きし）に縁（よ）りて哀号（あいごう）し、行（ゆ）くこと百（ひゃく）余里（より）にして去（さ）らず。

遂跳上船、至便即絶。

遂（つい）に跳（おど）りて船（ふね）に上（のぼ）り、至（いた）れば便即（すなわ）ち絶（た）ゆ。

破視其腹中、腸皆寸寸斷。

破（やぶ）りて其（そ）の腹（はら）の中（なか）を視（み）れば、腸（はらわた）皆（みな）寸寸（すんすん）に断（た）えたり。

公聞之怒、命黜其人。

公（こう）之（これ）を聞（き）きて怒（いか）り、命（めい）じて其（そ）の人（ひと）を黜（しりぞ）けしむ。

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